兵庫県宝塚市の落ち着いた住宅街に中古住宅を購入した吉田さんご一家。そのままでも十分に住めるほどきれいに使われていて、手入れが行き届いていた家でしたが、ご家族の好みや暮らしに合わせた間取りに変更したいということでリフォームを希望されました。吉田さんのご要望は、壁に向かっているキッチンではなく、お子様が小さいので対面式のカウンターキッチンにしたい、ゴロゴロと寝転がりたいので和室がほしい、ウッドデッキもほしい、と盛りだくさん。お客様からの紹介で依頼を受けたバーナルの清水京子さんは、カウンターキッチンのレイアウトをじっくりと検討し、奥の壁側から道路に面した窓の近くに移動するとともに、窓が低いので、ぴったりとは付けずに、少し余裕を取って配置。ＬＤＫに続いて和室とウッドデッキを増築することで、ご要望にお応えするプランを練り上げて提案しました。
いただいたご予算の中で多くのご要望を実現するために、当初のお見積もりでは「berry」のカウンターキッチンを採用する予定でした。今回のリフォームプランでは、キッチンが空間のメインとなるため、実物を確認していただくために奥様をヤマハのショールームにご案内しました。そして、そこでの運命的な出会いが、当初の計画に大きな変更をもたらしました。

ヤマハのショールームを訪れた吉田さんの奥様は、入口を入るなり、店頭にあった、当時新製品だった「DOLCE LEGATO」に心を奪われたご様子。しばらく目が釘付けでした。奥に進み、「berry」の商品説明をしていても、心は上の空。扉を選んでいる時にいなくなってしまったと思ったら、入口付近に戻って「DOLCE LEGATO」をじっと見つめていらっしゃったのでした。清水京子さんが、「これではご予算オーバーですよ」と繰り返し説明しても気はそぞろ。ついには「これにしたら、どれぐらい予算がアップするの？」とお尋ねになり、概算を伝えると「それならば、もっとがんばって仕事すれば大丈夫ね」とその場で採用を決めてしまいました。元々キッチンが好きでいろいろな雑誌やカタログをご覧になっていた奥様が、以前からあこがれていたキッチンのイメージに「DOLCE LEGATO」の木目の感じや色、カウンターの広さなどすべてがピッタリで「一目見るなり、もう他の物に目が行かなかった」ということです。「ここまで大きいとダイニングテーブルは置けませんよ」と清水さんは確認しましたが、「カウンターが大きいし、和室も続き間なのでいい」とのことでした。ＬＤＫの壁クロスは、「DOLCE LEGATO」と相性の良い色目にし、キッチンにあわせて床のフローリングも張り替え。当初は食器棚等は既製品の物を使う予定でしたが、キッチンの後ろの収納棚もトーンを合わせて造作することに。清水さんが奥様の話を詳しくお聞きし、使い勝手に配慮して設計した、扉を閉めれば何も見えなくなるオリジナルの物です。
キッチンと後ろの収納棚の間は、広く取ってあるので、ご主人とふたりで立っても十分な広さ。人造大理石のシンク一体型カウンターは、広くて使いやすいし、「こんなステキなキッチンだから、片付けよう」という気持ちに自然になり、いつもきれいにしておけるのだとか。リフォーム後に訪れたお友だちも、「まるでモデルルームみたい。こんなステキなキッチンどこで買ったの？」と大絶賛。あこがれのキッチン空間を実現し、毎日が楽しくて仕方ない奥様でした。


庭と一続きの和室はご主人のもうひとつのリビング。こちらでゆっくりと煙草を吸われるのだとか。ペットのお犬さんもお気に入りの場所