お施主様が生まれ育った家を「次の世代にきちんと引き継げるよう、雰囲気を壊さずにリフォームしたい」というご相談がきっかけで、同様の当社施工例をご覧の上でご指名いただきました。過去に幾度も改修を重ね100年以上も住み継がれてきた建物は、基礎の補強や歪みの修正などが必要で、この先も末長く住まうために大規模な施工となりました。打ち合わせ時に3D画像の完成イメージを確認していただきながらプランを決定し、サッシや外気に面する部位の断熱性を高め、動線をスムーズにする間取り変更も行いました。古材に合わせた伝統的な工法を積極的に用いて、歴史ある家の表情を残しつつ、ご満足いただける古民家再生を果たしました。

●耐久性の向上のために、基礎を補強して建物の歪みを修正しました。外気に面する部位の断熱施工に加え、生活動線、間取り、収納計画を見直して、可能な限り安心かつ暮らしやすい環境を実現しました。
●柱や梁などのくすんでしまった古材を必要以上に洗浄し過ぎず、風合いを残したまま活かしました。当社が得意とする木工の技とノウハウをフルに活用し、新たに造作した部位と古材に違和感が出ないように心がけて仕上げています。

近所の家が次々と建て変わっていく中、古い母屋を壊しての建て替えも考えましたが、受け継いだこの家を次の世代に引き継ぐためにリフォームを決意しました。おそらく祖父の代に建てられ、幾度も改修されてきたと思います。私自身もここで産湯に浸かり、子ども時代からずっと過ごしてきた思い入れのある家。リフォームで全く違う現代的な家になってしまうのは不本意です。そこで以前から県の勉強会で交流があった、老舗ならではの高い技術をお持ちの丸山木工所さんにご相談。施工例を拝見し、安心してお任せしました。具体的な要望は「古民家の雰囲気を変えないこと」だけで、間取りや設備は担当の方と話を進める中で決めていきました。LDKの薪ストーブもそんな話の中から出てきたアイデアです。完成イメージを3D画像を使って分かりやすくご提案いただけたのが非常に良かったです。機能と性能の向上、古い大黒柱や長年使った建具などを活かすことや、母の新盆までにというハードな納期の希望も叶えてくださり感謝しています。薪ストーブの炎を眺めながら堀ごたつでお酒を飲む、冬の至福のひとときが増えました！