トクラス リフォームクラブ

第6回 トクラス選手権
最優秀賞 優秀賞 審査員特別賞 エリア賞

最優秀賞

2戸の住まいを大胆につなげた
ゆとりある「ニコイチ」の家

トクラスリフォームクラブ加盟店/
株式会社大城
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5人家族でくらしていた75m²のマンションが手狭になり、引っ越しも視野に入れて広い住まいを探していましたが、隣の部屋が空いたのを機に、思い切って購入することに。これまでくらしていた部屋と新たに購入した部屋をスケルトン状態に戻し、ひとつの住まいとして大胆につなげました。当初は2戸の仕切り壁を取り壊し、空間を連続させるプランを検討していましたが、壁の撤去が構造的に難しかったため断念。代わりにマンションの外廊下を室内に取り込み、2戸のスペースをそれぞれLDKのあるパブリックスペースと子供部屋や寝室のあるプライベートスペースに振り分けたことで、メリハリのある住まいとなっています。2戸の住まいをひとつにつなげた「ニコイチ」の家の住み心地をO様ご夫妻に伺いました。

自然素材に囲まれたオープンLDK

自然素材に囲まれたオープンLDK
リビングの壁面は卵の殻と珪藻土を練り込んだ自然塗料「エッグペイント」で塗装。天井にはアメリカ西海岸風のインテリアをイメージしたというヘム(ツガ)材、床は斜め張りにしたインドネシアチークを採用して、広い空間に変化をつけています。

仕切りのない大空間の快適さを支えているのは、断熱改修で飛躍的に向上した気密性と断熱性。しっかりと温熱計算を行った断熱材で、すき間なく充てんしたうえで、さらに防湿気密フィルムで気密精度をアップ。サッシには断熱性能の高い内窓をつけたことで、1年を通じて快適に室温を保つ住まいとなりました。
「和室が1室ほしい」というO様ご夫妻からの要望を受け、広いリビングの一角には、小上がりの畳スペースを配置。子供たちが遊んだり、家族でごろ寝をしたりと自由に過ごせるスペースとして活躍する一方で、小上がりの下部は、大きな物もしまえる収納になっています。獅子をモチーフにした襖紙が印象的な畳スペース奥の壁面は、圧迫感がでないように押入れを低くしつらえています。
LDKのインテリアのポイントにもなっている淡いグリーンの窓枠は、明治時代の木造家屋で使用されていた木の窓枠を再利用し塗装を施したもの。窓枠の向こうには、子供たちのためのスタディルームを設け、シンプルなカウンターデスクを設置しました。「子どもがリビングやキッチンで過ごす家族の気配を感じながら机に向かうことができるので、お互いに安心して過ごせます」

ゆとりある水まわりスペースで家事負担を軽減

ゆとりある水まわりスペースで家事負担を軽減
共働きで子育て中の忙しいO様ご夫妻にとって、家事がしやすいプランは重要なポイント。広くなったLDKにはオープンスタイルのキッチンを配置して、調理をしながらリビングで遊ぶ子供たちを見守ることができるスタイルを選択しました。コンロは壁面側、シンクはアイランドカウンターに配したU列型のプランで、料理好きのご主人はもちろん、子どもたちも自然と調理に参加できるキッチンに。アイランドカウンターとダイニングテーブルが1列に並び、配膳や後片づけもスムーズになりました。自然素材を多用したナチュラルな空間の中、白のサブウェイタイルと「Berry」のナチュラルなグリーンの面材がアクセントになっています。
キッチンの裏手には、大型パントリーを配置。アールのついた開口とアンティークレンガ調のクロスで、コンパクトながらも印象的なスペースになりました。コの字型に収納棚を配したパントリー内部は、収納力も抜群。ここに食材のストックなどをまとめてしまっているので、キッチンはいつもすっきり整っています。
マンションでは、どうしても洗面スペースがコンパクトになりがちですが、トイレもひとつの空間にまとめたことで、ゆとりある水まわりスペースに。洗濯機や衣類乾燥機を置き、ユーティリティスペースとしても活用しています。鮮やかなブルーのクロスとタイル風のクッションフロアが、清潔感あふれる空間を演出。窓から自然光がさし込むホテルライクなスペースになりました。

家族がくつろいで過ごせるプライベートスペース

家族がくつろいで過ごせるプライベートスペース
来客が多いO様邸では、家族だけが使用するセカンドリビングを設けました。温かみのある無垢のフローリングにオーク材のローテーブルを合わせ、シックなカラーの内窓や室内扉でコーディネート。水まわりスペースが隣接しており、ここで洗濯物をたたみ、奥にあるウォークインクローゼットへスムーズにしまうことができます。
知人のアーティストが描いたという黒板のO様の似顔絵が印象的な広い玄関スペースは、2戸分の空間をつなぐ唯一の場所。写真奥を右に曲がれば、LDKがあるパブリックスペースに、写真手前を左側に進めば、セカンドリビングや各個室のあるプライベートスペースへとつながっています。
リノベーションを機に、念願だった子供部屋も完成。現在は広いワンルームとして使用していますが、将来的には2部屋に仕切って使えるよう、照明スイッチの配置などに配慮しています。広くなったことで部屋にお友達を呼ぶことも多くなり、リフォーム後はさらに来客が増えたそうです。
家族でも入れるワイドな浴室は「YUNO」シリーズの1621サイズ。音楽好きなO様ご夫妻は、ショールームを訪れた際に浴室スピーカーが標準装備されていることを知り、採用を即決したとか。「ダンスを習っている子供たちも大喜びで、スマートフォンなどと連動させて、入浴時はいつも音楽を聞いています」
間取りBfore&After

リフォーム店からひとこと

「壁をぶち抜く」のではなく外廊下を取り込んだことで、コストを抑えつつ広い住まいを実現。社会問題となりつつあるマンションストックに対し、ひとつの答えとなるリノべーションプランになりました。また温暖な印象の強い九州では、住まいの温熱環境は後まわしになりがちですが、O様邸ではしっかりと温熱計算を行い、適切な断熱材を入れたことで、住まいのどこにいても快適に過ごせる気密性・断熱性を確保しています。

お施主さまからひとこと

共働きで日々慌ただしく過ごしているため、掃除や片づけがいきとどかない毎日でしたが、住まいにゆとりが生まれたことで、毎日の家事がぐんとラクになりました。念願の個室や音楽がスピーカーで聞ける浴室に子供たちも大喜び。2戸をつなげた空間でも、エアコン2台で夏は涼しく、冬は暖かく過ごせるのもうれしい驚きです。
リフォーム費用 約1,850万円
リフォーム箇所 キッチン / ダイニング / リビング / 浴室 / 洗面 / トイレ / その他 寝室 / WIC / SIC / 玄関
《トクラス採用商品》キッチンBerry / キッチン収納Berry / バスルームYUNO
評価コメント
卓越した技術とデザインセンスに裏付けられた秀作です。コンパクトマンションを2つ繋げることで新たな住空間を生み出していくプロセスは見る者を圧倒します。緻密な計算による性能向上で、見た目の美しさだけでなく本当に快適な住空間を実現。この先を長く幸せに暮らせる住まいになりました。緊張感が生まれやすい補色を多用したカラーコーディネートも、自然素材を使うことで柔らかく温もりのある空間に仕上がっています。